- M&Aコラム
- 2026.02.16
M&A会社と初めて相談する時期について
3〜5年後に譲渡を考えている経営者様へ
「ご紹介者様から、顧問先もしくはお知り合いの方が
まだ先ですが、3〜5年後に会社を譲渡したいと考えています。
M&A会社さんと会うのは、いつ頃が良いでしょうか?」
このご質問は、非常によくいただきます。
私はいつも、
“早い方が良いです” とお答えしています。
売ると決めてから動くのではなく、
「まだ先」と思っている今こそ意味があり、選択肢が多くなるからです。
① 情報取得ができる
先に知るだけで、立場が変わる
M&Aの世界は、
買い手・仲介会社ともに経験と知識が豊富です。
そして、大きな決断ではありながら、交渉のスピードが早い場合が少なくありません。
一方で、売り手の多くは「初めてのM&A」です。
つまり、
何も知らないまま交渉や決断すると圧倒的に不利になります。
早めに話を聞いておくことで、
・自社を客観的に見たときの評価
・どのような会社が良い相手なのか
・価格はどのように決まるのか
・条件はどこまで交渉できるのか
・誰に任せるべきか
・求める相手(ペルソナ)はどのようなものか
・目的に向けた手段として、M&Aを含め何を選ぶべきか
を、自分の意思で選べる状態になります。
② 時間を有効に使える
3〜5年は「準備期間」になる
買い手が会社を見るポイントは、ある程度決まっています。
・ビジネスモデル
・売上の内容
・利益
・人材
・取引の安定性
・財務
・法務
・将来性 など
これを知らずに3~5年経つのと、
知った上で3~5年経つのでは結果が大きく変わります。
準備ができていれば、
・候補企業の数
・候補企業の内容
・価格
・価格以外の条件
・ご自身を含めた役員および社員の待遇
すべてが変わってきます。
③ 譲渡方法と時期を考えやすくなる
譲渡=引退ではありません
多くの方が
「会社を売ったら辞めるもの」
と思われています。
しかし実際は、
・譲渡して働き続ける
・経営に専念する
・得意分野に集中する
という選択も多くあります。
例えば、
苦手なマーケティング・採用・資金繰りなどを親会社に任せ、
社長は現場や強みに専念する形です。
・3年間は自ら経営責任を持って働き、その後譲渡してセカンドライフへ
・先に譲渡し、親会社の経営責任のもと3年働いてからセカンドライフへ
という形の違いです。
結果として、
経営の負担が減り、やりがいが増えるケースも少なくありません。
④ 自社以外の大きなリスクを確認できる
突然来る変化の再確認を
3〜5年の間には様々な変化が起こります。
・法改正
・市場ニーズの変化
・取引先の内製化
・商品の廃盤
・ご自身やご家族の体調
・景気変動(コロナ・リーマンショックのような出来事)
準備していた3~5年と、
何も知らなかった3~5年では、
選択肢の数が変わります。
最後に
「まだ先だから」と何も知らずに時間が過ぎると、
いざその時に準備不足で後悔することがあります。
逆に、
知ったうえで今から判断し、
3〜5年後に譲渡するのは、とても良い進め方です。
M&A会社との早期面談は、
売るためのものではなく、
将来の選択肢を増やすための時間だと考えています。
私自身、お客様からのヒアリングや事業分析を行っている中で
もっと早くお会いできていたら、、、
お客様自身が〇年前に、その決断をしていなかったら、、、
と感じることが多々ございます。
皆様の事業承継・M&Aが、
関わるすべての人の幸せと発展につながることを切に願っております。
今回の内容が、皆様にとって何かの気付きにつながれば幸いです。