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  • M&Aの成約ストーリー
  • 2025.12.27

M&Aの【成約ストーリー】大和経営 自社がスナックEN(えん)を事業承継した中でのお話

想いとご縁を引き継ぐということ

― スナックENで起きた、ある夜の出来事 ―

大和経営では、
事業承継やM&Aを「数字や契約だけの話」ではなく、
想い・関係性・これまで積み重ねてこられた時間を引き継ぐこと
だと考えています。

私自身、その考えを実感する出来事として、
大阪・九条にある「スナックEN(えん)」を、
事業承継という形で引き継ぎました。
現在は、オーナーとしてだけでなく、
オーナーマスターとして実際にお店に立ち、
お客様やスタッフの皆さんと日々向き合いながら運営しています。


素晴らしい経営者の想いと、愛され続けたお店

スナックENは、
先代の経営者が長年にわたり、
お客様一人ひとりと丁寧に向き合い、
「安心して集える場所」「ほっと息を抜ける場所」として
大切に育ててこられたお店です。

そこには、
売上や効率だけでは測れない、
人を大切にする姿勢、空気感、そして文化がありました。

そして何より印象的だったのは、
お店を支えてきたお客様とスタッフの皆さんの温かさでした。
この場所が、どれだけ多くの人にとって
大切な居場所であったのかを、
自然と感じさせてくれる空間でした。

「この想いと場を、未来につなげたい」
そう思い、スナックENを引き継ぐ決断をしました。


EN(えん)という名前に込められた意味

EN(えん)という名前には、
人と人との「縁」、
偶然の出会いが自然につながっていく「円」、
そんな意味が込められています。

引き継いだ今も、
その想いは変わっていません。

スナックENは、
安らぎがあり、楽しさがあり、
そして無理のない形で出会いが生まれる、
大人の息抜きの社交場でありたいと考えています。


ある夜に生まれた、小さくて大きなご縁

先日、その想いを象徴する出来事がありました。

30代の男性が、初めてご来店くださいました。
東京から仕事で大阪に来られ、現在は九条にお住まいとのこと。
東京ではスナックに行く習慣はあるものの、
大阪では初めての“行きつけ探し”として、
GoogleマップやHPを見て、ENを選んでくださったそうです。

カウンター席で、偶然お隣になった常連のお客様二人組。
カラオケを聴きながら
「年代が近いかもしれない」と感じておられたところ、
常連のお客様から自然に声をかけてくださいました。

話してみると、まさかの同級生。
そこから一気に距離が縮まり、
三人で一緒に歌い、名刺を交換し、
「また一緒に来ましょう」と次の約束までつながりました。

緊張しながら来店された初めてのお客様を、
既存のお客様がそっと気遣い、
新しい縁が生まれる。
その光景を目の前で見て、
ENという名前に込めた想いが、今なお確かに生きていると、
あらためて感じました。


お店は、お客様に活かされている

スナックENでは、
既存のお客様が新しく来られたお客様に自然に声をかけ、
緊張をほぐし、安心感をつくってくださる場面が、
決して珍しいことではありません。

昨夜もまた、
初めてのお客様が感じていた緊張を、
常連のお客様の優しく温かい気遣いが包み込み、
そこから新しい縁が生まれました。

その光景を目の前にして、
このお店は、私たちがつくっているのではなく、
お客様に活かされ、育てていただいているのだ
と、
あらためて実感しました。

お店は、
経営者やスタッフだけでつくるものではなく、
お客様に育てていただき、活かされている存在なのだと思います。

スナックENがこれまで大切にされてきた文化、
そしてこれからも守っていきたい空気感は、
まさにその積み重ねの中にあります。


事業承継の本質は、想いを未来へつなぐこと

大和経営が事業承継・M&Aの支援で大切にしているのは、
「引き継いだあとに、良い状態が続くこと」です。

人、想い、文化、ご縁。
それらが自然に次の世代へつながっていくことこそが、
本当の意味での成功だと考えています。

スナックENで起きたこの出来事は、
そのことを、あらためて教えてくれました。

これからも、
大人が安心して息抜きできる場所、
人と人が自然につながる社交場として、
そして、想いとご縁を未来につなぐ実践の場として、
大切に歩んでいきたいと思います。

スナックEN
スナック EN – 大阪九条のカラオケスナック

 

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