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  • 2025.09.27

M&Aにおける「利」と「義」──専門家が解説するバランスの取り方

M&Aで経営者が悩む「利」と「義」とは

M&A(企業の合併・買収)を検討する売り手経営者の多くが直面するのが、「利」と「義」のバランスです。

・利(利益):より高い企業評価や売却価格を得たい

・義(責任・使命):社員・取引先・各ご家族・地域社会の未来を託したい

この割合は経営者によって異なり、また交渉のプロセスの中でその比重も揺れ動きます。
M&Aの支援業務は、売り手経営者のお気持ちが常にどのような状態かを見据える必要がございます。

M&Aにおける経営者の本音

M&Aの現場でよく伺う声には、次のようなものがあります。

・「お金よりも、事業を大切にしてくれる相手に託したい」

・「社員の雇用や生活を守りたい」

・「事業と歴史、そして、未来を安心して任せられる相手にお願いしたい」

・「もちろん、できるだけ高い評価を得たい」

つまりM&Aは、単に「高値で売却する取引」ではなく、経営者の想いと数字のバランスをいかに整えるかという交渉です。

M&Aの期間とアプローチの違い

また、交渉にかけられる時間の長さも大きなポイントです。

・長期でじっくり進められる方:複数の候補を比較し、条件を最適化できる

・短期で決断せざるを得ない方:スピードを重視し、早期合意に導く必要がある

それぞれの状況に合わせた戦略が必要です。

大和経営のM&A支援方針

私たち大和経営は、M&Aを単なる取引と捉えるのではなく、双方の安心と納得を導くためのファシリテーションと位置づけています。

・経営者の想いを正しく伝えるサポート

・買い手企業との信頼関係を築く交渉

・利と義の両面で満足できる着地点の追求

これらを通じて、関わるすべての人が幸せになれるM&Aを目指しています。


よくある質問(FAQ)

Q1. M&Aでは「価格」と「想い」どちらを優先すべきですか?

どちらが正しいという答えはありません。価格を最大化したい経営者もいれば、社員や事業の未来を第一に考える方もいます。大切なのは優先順位を明確にし、それを交渉の軸に据えることです。

Q2. M&Aで「義」を重視すると価格は下がりますか?

必ずしもそうではありません。事業の将来性や企業文化への共感が強い買い手は、むしろ高い評価をつける場合もあります。ポイントは、経営者の想いをきちんと伝えることです。

Q3. M&Aを短期間で進める場合の注意点は?

候補先が限定されるため、真の相性・条件・リスクの比較検討が難しくなります。そのため、信頼できる専門家を通じて早期に適切な買い手と出会うこと、短期間であっても複数回の面談、相手の事業分析・信用調査が重要です。

Q4. M&Aを長期間かけて進めるメリットは?

複数候補と交渉できるため、条件の最適化が可能です。また、買い手企業との文化的な相性を慎重に見極める時間も確保、双方にとって安心・納得の条件設定ができます。

Q5. M&Aで関わる人すべてが幸せになることは可能ですか?

簡単ではありませんが、可能です。売り手・買い手・社員・取引先にそれぞれが「納得できる相手選びと条件」に落ち着くように調整することが大切であり、その実現支援が私たち大和経営の使命です。


まとめ:幸せになるM&Aを実現するために

M&Aは「価格」だけではなく、「未来を誰に託すか」という大きな決断です。
利と義のバランスをどう整えるかは人それぞれですが、専門家が間に入り、調整を重ねることで、売り手・買い手・社員・取引先、そして、各ご家族のすべてが幸せになることを踏まえたM&Aが実現します。

大和経営は、経営者の想いを尊重しながら、安心と納得のいくM&Aを全力でサポートいたします。

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