- M&Aについて
- 2025.06.04
M&Aについて「PMIは、統合という視点でなく対話と伴走」M&A大阪 大和経営
【PMI=統合ではない】
中小企業にこそ必要なのは「対話」と「伴走」
M&Aの現場では「PMI(Post Merger Integration)」という言葉がよく使われます。
直訳すれば「合併後の統合」。システムの統一、業務フローの整備、管理制度の導入など、やるべきことが山積みです。
けれども、中小企業においてPMIを“統合”とだけ捉えると、うまくいかないことが多いのです。
なぜなら、中小企業の現場において本当に大事なのは、“制度”や“仕組み”の統一ではなく、「人と人の信頼」と「価値観のすり合わせ」だからです。
■ 買い手・売り手の“対話”がなければ、PMIは始まらない
M&Aの成立直後、売り手企業の経営者や社員は「これからどうなるんだろう」と少なからず不安を抱えています。
一方、買い手側も「せっかくの買収を成功させたい」と焦りやプレッシャーを感じています。
その中で、両者が十分に対話できていないまま、制度変更や組織改編が行われると、誤解・反発・離職などが発生してしまうのです。
だからこそ、最初に行うべきは“統合”ではなく“対話”です。
特に中小企業においては、現場の温度感や経営者の想いをくみ取るコミュニケーションの積み重ねが何より重要です。
■ 中小企業には、“制度”より“伴走”が合っている
大企業のPMIでは、外部コンサルが制度設計やKPI管理を中心に進めるケースも多いですが、
中小企業のPMIでは「一緒に考え、一緒に悩み、一緒に動く」という“伴走型”が最も効果を発揮します。
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「今、社員は何を感じているのか?」
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「誰と誰が信頼関係を築くべきか?」
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「新しい体制に向けて、どんな順番で変えていくか?」
こういった“人間的な整理”が、制度的な統合作業よりも先に必要なのです。
■ 「PMI=人間関係の再構築」と捉える
中小企業のM&Aにおいて、PMIは“組織統合”というよりも、「人間関係の再構築」に近いプロセスです。
売り手の社長が何を大切にしてきたか。
買い手の社長がどう未来を描いているか。
従業員たちが何に誇りを持ち、何を恐れているか。
それらを丁寧にすり合わせていく過程が、真のPMIだと、私たちは考えます。
■ 大和経営のPMIは「人と人の信頼をつなぐ」支援です
私たち大和経営が行うPMIでは、買い手・売り手の双方にしっかり寄り添い、
制度の整理だけではなく、“話しやすい関係性づくり”から支援を始めます。
・社長同士の定期的な対話支援
・キーパーソンの面談・関係構築
・現場との橋渡し役としての同席
・必要に応じた外部専門家との連携(税務・労務・法務)
単なる「PMI業務の外注」ではなく、“信頼をつなぐパートナー”として伴走する――それが私たちのスタイルです。
■ 「統合」ではなく「共創」へ
中小企業のM&Aは、単なる“買収”ではありません。
未来を共につくる“ご縁”であり、“共創”です。
だからこそ、PMIも「買ったから、統合する」ではなく、
「出会ったから、一緒に未来をつくる」という考え方が、現場にフィットします。
そしてその未来づくりの土台は、対話と信頼に他なりません。