- 灘井社長のひとりごと
- 2025.06.10
灘井社長のひとりごと114話『京セラに学ぶ「人を活かす経営」のポイント』
京セラに学ぶ「人を活かす経営」のポイント
① 全従業員の物心両面の幸福を追求する
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会社の目的は利益の追求ではなく、「働くすべての人の幸せ」。
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幸福とは「物心両面」、つまり経済的な豊かさと心の充実を両立させること。
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社員の幸せを真剣に考えることで、自然と高いモチベーションと一体感が生まれる。
② アメーバ経営による自律性の尊重
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京セラ独自の「アメーバ経営」では、組織を小集団に分け、リーダーが経営者意識を持って経営を行う。
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一人ひとりが「自分の部門の社長」としての感覚を持ち、責任と誇りを持って働く。
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この仕組みが、人を“管理される側”から“活かされる側”へと転換させる。
③ フィロソフィ(哲学)による価値観の共有
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78項目からなる「京セラフィロソフィ」は、人としてどう生きるか、どう働くかを説いている。
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「人間として何が正しいか」を判断基準とし、すべての行動・経営判断に貫く。
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共通の価値観を持つことで、強い絆と信頼の文化が生まれ、人材が活かされる。
④ 採用より育成重視:人間性を見て育てる
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学歴やスキルよりも「人間としての姿勢・考え方」を重視。
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入社後は、人格的成長を促す教育(哲学教育)を重ねることで、長期的な活躍を支援。
「人を活かす経営」の効果
経営効果 | 内容 |
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高いエンゲージメント | 社員が理念に共感し、自律的に考えて行動するようになる |
離職率の低下 | 人間的に尊重され、成長を感じられる環境が定着を促す |
現場力・改善力の向上 | 現場で働く人の創意工夫が組織に活かされ、継続的改善が進む |
持続的な成長 | 数字の追求ではなく、信頼関係に基づく経営が安定的な成長を支える |
まとめ:人を活かすとは「信じて任せ、成長を支援すること」
京セラに学ぶ「人を活かす経営」は、人を信じ、育て、共に理念を共有することで、人材を真の「人財」に変える経営です。
これは特別な会社だけのものではなく、どの組織にも応用できる普遍的な考え方です。